ミッフィーカフェから影島の海沿いへ下ると、「影島海女文化展示館」と書かれた建物がある。その1階が、海女さんたちの海産物販売場だ。この日の昼は、ここで海鮮三昧と決めていた。


海女さんの店は、注文も一仕事
生簀の前のメニューは、ウニ10,000ウォン、サザエ20,000ウォン、アワビ小30,000ウォン——海鮮はだいたい一皿2,000〜3,000円、キンパやラーメンなら1,000円前後という値付けだ。店内では海女さんたちが大声で働いている。長年海に潜り続けた影響か、耳が遠いのだと聞く。だからこちらも、注文は腹の底から大声で。それだけで一仕事だが、この賑やかさこそが「現場」の空気である。

朝採れのウニと、蒸し鮑
頼んだのは朝採れの生ウニ、蒸し鮑、海鮮ラーメン、キンパ。ビールは韓国のTerraだ。正直に書くと、普段の贅沢で良いウニを食べている舌には、ここのウニの風味は少し淡い。だが、潮の香りと一体になったその味は、子どもの頃に父と海釣りをしていて、たまたま獲れたウニをその場で割って食べた記憶とぴたりと重なった。技巧の味ではなく、記憶の味である。

鮑は市場で食べたものと同じように柔らかく、文句なしに美味い。磯の出汁が溶けた海鮮ラーメンと、ホイルに包まれたキンパで締めて、家族全員大満足の昼になった。

展示館で知る、海女の来た道
食後は2階の展示館へ。展示によれば、海女文化のふるさとは済州島で、済州の海女たちが船で影島へ渡り、この地に根を下ろしたという。展示の地図には、済州から影島までの経路が船の種類ごとに描かれていた。日本の青森や千葉の海女文化にもつながりがあるという話も聞き、海を挟んだ道のりに思いを馳せる。窓際にはインスタ風のフォトフレームまで用意されていて、伝統文化の展示館まで「映え」を押さえてくるあたり、実に韓国らしい。


この日のメモ
- 影島海女文化展示館は影島の中里(チュンニ)海岸沿い。1階の販売場では現役の海女さんたちが採った海産物をその場で食べられる
- 価格の目安(訪問時の看板): ウニ・ボラ貝10,000W、サザエ・ナマコ20,000W、アワビ小30,000W、盛り合わせ小30,000W/大50,000W、キンパ2本5,000W、海鮮ラーメン10,000W
- 展示館では、済州島出身の海女(チャムス)が影島に渡ってきた歴史を無料で学べる
- 店内は活気があり、注文は大声で。それも含めて「現場」の醍醐味
釜山4日目、ミッフィーと海女さんをはしごした一日。旅はいよいよ終盤へ。
※2026年8月訪問。価格・営業情報は訪問時点のものです。
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