結論から書く。海鮮問屋が直営する店は、モノは確実にいい。ただし値段は観光地の値段になる。
函館で入った「海光房」は、まさにそういう店だった。先に書いておくと、私はこの店を否定していない。ただ、何を期待して行くかで満足度が変わる店だと思う。
生け簀のある店
店に入ると、まず生け簀が目に入る。水槽に魚が泳いでいて、カニが並んでいて、その横で焼き台が稼働している。海鮮問屋が運営しているという触れ込みのとおり、素材の在庫が目の前に見えている構えだ。
この「見えている」という状態は、それ自体がメニューになっている。壁の品書きを読むより先に、水槽を見て決められる。

カニの足と、牡蠣と、カニチャーハン
頼んだのは、カニの足、牡蠣、それにカニチャーハン。
カニの足は氷の上に並んで出てきた。身がほどけるように外れて、甘い。問屋直営の強みが最も素直に出るのは、こういう手を加えない一皿だと思う。

牡蠣は一つずつ、皿に乗って出てくる。レモンと添え物がついて、形がきれいに整えてある。盛り付けにきちんと手が入っている店だということが、この一皿で分かる。

カニチャーハンは、炒めた米の上にカニの足がそのまま載っている。見た目の派手さが先に来る一皿で、味も素直に良かった。海鮮の店で炭水化物を頼むと失敗することがあるが、これは当たりだった。

値段の話は、正直に書く
全体として、価格は高めだった。
これは品質に対して不当だという意味ではない。問屋直営でカニと牡蠣を頼めば、それなりの金額になるのは当然だ。ただ、函館の海鮮を地元の相場で食べたい、という気持ちで入ると、想定と合わない可能性がある。
店の雰囲気からも、観光需要を前提にした値付けに寄っているように見えた。豊洲の場外で感じるのと同じ種類の感覚、と言えば伝わるだろうか。観光地として成立している場所の、観光地としての価格である。
では、どう使うのが正解か
この店は、夜に、ちゃんと食事をする場所として使うのが合っていると思う。
カニを一杯、牡蠣を何個か、締めにカニチャーハン。この組み立てで満足できるなら、素材の質は裏切らない。生け簀を見ながら決められるので、同行者がいるときほど楽しい。
一方、安く海鮮を食べたいなら、朝に函館朝市へ行ったほうがいい。そちらはそちらで店による価格差が激しいのだが、選び方さえ間違えなければ、同じ海の幸をまったく違う予算で食べられる。夜は海光房、朝は朝市、という使い分けが現実的だ。
観光地価格を、責める話ではない
念のため書いておくと、観光地の値付けそのものを批判したいわけではない。
問屋が直営で店を持つということは、仕入れだけでなく、店舗と人と立地のコストを全部抱えるということだ。生け簀を維持して、カニを活かしておいて、客の前で焼く。この構えを続けるには原価以上の価格が要る。函館という街が観光で成り立っている以上、そこに合わせた値付けになるのは自然な帰結だと思う。
問題は、こちらの期待のかけ方だ。「港町なんだから安いはずだ」という前提で入ると、落差に引っかかる。「良いものを、相応の値段で食べる店」だと分かっていれば、満足して出られる。
同行者がいるときに向いている
一人で静かに食べる店というより、何人かで分けながら食べる店だと思う。
カニを一杯頼んで取り分ける、牡蠣を人数分頼む、最後にチャーハンを一皿。この組み立てだと一人あたりの金額も現実的な範囲に収まるし、生け簀を見ながら「どれにするか」を相談する時間そのものが楽しい。
逆に、一人で軽く一杯やりたい夜なら、この店は少し重い。その日は別の選択肢でもいい。
まとめ
- 問屋直営なので素材は良い。カニの足のような、手を加えない一皿にそれが出る
- 生け簀を見ながら決められる。品書きより先に現物が見える
- 価格は高め。観光需要を前提にした値付けに見える。地元相場を期待すると合わない
- カニチャーハンは当たり。締めの炭水化物で失敗しない
- 夜はここ、朝は朝市。予算の設計はこの二本立てが現実的
よくある質問
海光房はどんな店ですか
海鮮問屋が運営する函館の海鮮料理店です。店内に生け簀があり、カニや魚を見ながら注文できます。
値段はどれくらいですか
私が行ったときの印象では高めでした。カニや牡蠣を頼むとそれなりの金額になります。最新のメニューと価格は店の公式情報でご確認ください。
何を頼むのがおすすめですか
カニの足、牡蠣、カニチャーハンを頼みました。手を加えない一皿ほど問屋直営の良さが出ます。カニチャーハンは見た目も味も良かったです。
安く海鮮を食べたい場合は
朝の函館朝市のほうが予算を抑えられます。ただし朝市は店による価格差が非常に大きいので、選び方には注意が必要です。
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出典
- 2026年11月の訪問時の実見にもとづく。価格・メニューは変動するため、最新情報は店の公式情報を確認してください


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