二人乗りの鞍だった。そこに、私が一人で乗った。象が歩きだした瞬間に、体が横へ持っていかれた。

朝七時過ぎ、バスでアユタヤへ向かった
バンコクを出たのは朝の七時過ぎ。座席の埋まった観光バスで、北へ一時間半ほど走る。アユタヤに着いたのは九時前だった。

「AYUTTHAYA ELEPHANT CAMP」の赤い看板をくぐる
入口には赤い看板が出ていて、その下をくぐると土産物の並ぶ通路になっている。バナナの葉が茂り、日よけの傘が立っている。観光地らしい賑わいだった。
象は十頭近くいたと思う。コースはいくつかあって、短いものから、川に入っていくものまで選べるようになっていた。私たちが選んだのは、川には入らないほうだ。

二人乗りの鞍に、一人で乗った
鞍は二人掛けだった。左右に一人ずつ座って釣り合う造りになっている。ところが私は一人で乗った。

歩きだすと、一歩ごとに体が振られる。片側に重さが寄っているぶん、揺れが戻ってこない。正直、怖かった。前を行く象の赤い日よけが、同じ調子で左右に揺れているのが見えた。
道は草の生えた原から始まって、やがて煉瓦の遺跡のあいだへ入っていく。象使いは私のすぐ前、象の首のあたりに、赤い服とつばの広い帽子で座っていた。
降りたあとに見た、青いガネーシャ

降りると、売店の並ぶ屋根の下に戻ってくる。時計を見たら、乗っていたのは十分ほどだった。体感ではもっと長かった。

その一角に、青いガネーシャが祀られていた。象の頭を持つ神様だ。赤い布を背に、供え物と花に囲まれて座っている。象に乗せてもらった直後にこれを見ると、少し姿勢が正される思いがした。
この日のメモ
- 場所は「AYUTTHAYA ELEPHANT CAMP」。アユタヤの遺跡群のなかにある
- バンコクからバスで一時間半ほど。朝七時過ぎに出て、九時前に到着
- 象は十頭近く。コースは長さで数種類あり、川に入るコースもある
- 鞍は二人掛け。一人で乗ると片側に重さが寄って、かなり揺れる。二人で乗るほうが安定する
- 乗っていたのは十分ほど。草原から煉瓦の遺跡のあいだを歩く
- 敷地内に青いガネーシャ像が祀られている
- 象乗りについては、象の飼育や使役をめぐって動物福祉の観点からの議論がある。施設によって飼育環境や運用は異なるため、事前に調べたうえで判断するのがよい
- 料金・コース内容は変わることがあるので、現地で確認を
※2025年8月訪問。料金・営業情報は訪問時点のものです。
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