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ウェスティンホテル東京|いちばん狭い部屋が42㎡という宿

旅行

東京のホテルを面積で比べると、ウェスティンホテル東京は少し異常な位置にいる。いちばん狭い部屋が42㎡——つまりこの宿には「狭い部屋」という選択肢が存在しない。グレードや内装より、まずこの一点を知っておくべきホテルだと思う。

ウェスティンホテル東京の客室。キングベッド、木製キャビネットのテレビ、手前に大理石の丸テーブル、壁の間接照明
手前の丸テーブルとベッドの間に、人が普通に歩ける余白がある

写真を見てほしい。手前に大理石天板の丸テーブルがあり、その奥にキングベッド、右手にアームチェア、正面の木製キャビネットにテレビ。家具の間に「詰めた」感じがない。東京の同価格帯で泊まると、この余白がいちばん先に削られる部分だ。

基本データ

  • 開業:1994年10月14日(恵比寿ガーデンプレイスの開業と同時期)
  • 規模:地上22階・全445室
  • スタンダードルーム42㎡
  • 住所:〒153-8580 東京都目黒区三田1-4-1(恵比寿ガーデンプレイス内)
  • チェックイン15:00/チェックアウト12:00
  • 運営:マリオット系。所有はシンガポール政府投資公社(GIC)系
  • 館内:中国料理「龍天門」、オールデイダイニング「ザ・テラス」、日本料理「舞」、鉄板焼「恵比寿」、「ザ・ラウンジ」、「ザ・バー」、スカイバー「エスカリエ」、パティスリー

内装は一貫してヨーロピアン・クラシック。1994年開業なので、いまの東京に増えているミニマルな新築ホテルとは思想がまるで違う。壁のモールディング、ブラケット照明、柄物のカーペット——「古い」ではなく「別の様式」として見ると腑に落ちる。

2023年の大改装で、ラウンジの階が変わっている

古い宿泊記を読むときの注意点。このホテルは2023年10〜12月に開業以来はじめての大規模改装を受けている。

  • エグゼクティブクラブラウンジを最上階(22階)へ移設。公式によれば東京タワーを望む眺めになった
  • ロビーを刷新
  • 客室を7室増(438室→445室)
  • 2023年12月4日、スカイバー「エスカリエ」がオープン

つまり2023年より前の宿泊記に書かれているラウンジは、いまと別の階の別の景色だ。ラウンジ目当てで泊まるなら、記事の日付を確認してから読んだほうがいい。エグゼクティブフロアかスイートの宿泊者が対象になる。

雨の日に強い立地 — 恵比寿スカイウォーク

立地の実質は「恵比寿駅から近い」ではなく「駅から屋根の下で歩ける」ことにある。

  • JR恵比寿駅 東口から動く歩道「恵比寿スカイウォーク」で恵比寿ガーデンプレイスまで約5分
  • 東京メトロ日比谷線 恵比寿駅からは1番出口→エスカレーターで3階→JR東口方面へ→スカイウォーク、で徒歩7分

スカイウォークは屋根付きの動く歩道で、ガーデンプレイス側に出れば施設内を通ってホテルまで行ける。スーツケースを引いていても、雨が降っていても、条件がほとんど変わらない。都心のホテルでこれが成立する場所は意外と少ない。

ガーデンプレイス自体(〒150-0013 渋谷区恵比寿4-20)に飲食店と商業施設が入っているので、チェックイン後に一歩も外に出ずに夕食まで済ませられるのも、天気の悪い日には効く。

この宿が向いている人

  • 部屋で過ごす時間が長い人 — 最小42㎡という下限がそのまま効く
  • 荷物が多い、または雨の予報の日 — スカイウォークで駅から屋根の下
  • クラシックな内装が好きな人 — ミニマル系が苦手なら、むしろこちらが正解
  • 逆に、最新設備や機能的なミニマル内装を求める人には合わない。1994年の建物であることは変わらない

東京のホテル選びは立地と価格で語られがちだが、実際に滞在の質を決めるのは部屋の余白と、駅からの濡れなさだった。ウェスティンホテル東京は、その2つを構造として持っている宿だ。

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