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鴨川グランドタワー宿泊記|ジャグジー付きは全館で1室だけ

旅行

鴨川グランドタワーを「ホテル」と呼ぶと、たぶん外す。全室にキッチンと洗濯乾燥機が付いたリゾートマンション型のコンドミニアムで、間取りも滞在の作法も普通のホテルとは別物だ。そして風呂の種類が、泊まれる部屋を1室に絞り込む——これが泊まってみて分かったいちばん重要なことだった。

鴨川グランドタワーのスイートのリビング。白い革のソファセット、シャンデリア、石張りの床、左手の窓の外に海
リビングは石張りの床にシャンデリア。左手の窓の外が海

33階建てなのに、客室は「7〜15階」と「32階」しかない

建物の構造がまず変わっている。33階建てのうち、客室があるのは7〜15階のコンドミニアムと、32階のロイヤルスイート4室だけ。間の16〜31階は客室ではない。予約サイトで「高層階」と書かれていても、それが15階なのか32階なのかで全く別の宿になる。

  • 和洋室 106〜109㎡(7〜15階・5名)— 8畳の和室+リビングダイニング+ツインの寝室、シャワー室と浴室が別、キッチン、トイレ2つ
  • 洋室4ベッド 82〜96㎡(7〜15階・4名)— 寝室2室+リビングダイニング
  • ツイン洋室 69㎡12〜13階のみ・2名)— 寝室+リビングダイニング
  • 32階 ロイヤルスイート4室:ホワイト・ブリーズ150㎡/パイン・クレスト150㎡/アフターグロウ130㎡/暁雲100㎡(和洋室・海を見る檜風呂)

いちばん小さいツイン洋室でも69㎡ある。都心のホテルのスイートに相当する面積が、この宿では最下限だという感覚を持っておくといい。

ジャグジーが付く部屋は、全館でたった1室

窓際に据えられた円形のジャグジー。石張りの浴室で、窓の外に海岸線と町並みが見える
窓に寄せた円形のジャグジー。見下ろす角度で海岸線が入る

浴室は石張りで、円形のジャグジーが窓際に据えられている。湯に浸かったまま外を見ると、水平線ではなく見下ろす角度で海岸線と町並みが入る。

公式の客室一覧を突き合わせると、この浴室に該当する部屋は絞り込める。ジャグジーとプライベートサウナが付いた大理石貼りの浴室を持つのは、32階ロイヤルスイート4室のうち「パイン・クレスト」(150㎡)だけだ。「ジャグジー付きに泊まりたい」なら、部屋タイプではなくこの1室を名指しで押さえる必要がある。

ちなみに同じ32階の「暁雲」(100㎡・和洋室)は海に向いた檜風呂。同じフロアでも風呂の性格がまるで違うので、湯船の好みで選ぶのが正しい。

海が見える窓が、3か所ある

ツインベッドの寝室。角の全面ガラス越しに水平線が広がり、バルコニーの手すりが見える
寝室は角の全面ガラス。ベッドの正面が水平線になる

「オーシャンビュー」と書かれた部屋の多くは、海が見える窓が1枚だ。ここは違う。リビング、寝室、浴室——それぞれ別の窓から海が見える

しかも見え方が違う。寝室は角の全面ガラスで正面が水平線、リビングはバルコニー越しに横長に、浴室は見下ろす角度で海岸線。部屋を移動するたびに海の切り取り方が変わるので、同じ景色に飽きない。これは面積の広い部屋にしか作れない構成だ。

独立したトイレ。木のカウンターに洗面ボウル、壁に額装された絵
トイレは独立していて、洗面ボウルが付く。和洋室にはこれが2つある

トイレも独立していて、専用の洗面ボウルが付く。和洋室にいたってはトイレが2つある。1泊で使い切る設計ではなく、家族や複数人で数日過ごすための設計だと分かる。キッチンと洗濯乾燥機が全室に付いているのも同じ理由だ。

風呂は隣のホテルで入る、という選択肢

コンドミニアムなので大浴場は自室の風呂が基本だが、隣接する鴨川グランドホテルの温泉「湯屋 海の回廊」と屋外プールを無料で利用できる。館内には日本料理「生簀篭」もある。

つまり「部屋で自炊して、風呂は隣で入る」という組み立てが成立する。食事付きプランを取らずに滞在費を圧縮しつつ、温泉だけは大きい湯に入る——コンドミニアムの使い方としてはこれがいちばん効率がいい。

行き方(数字で)

  • 住所:〒296-0044 千葉県鴨川市広場834
  • :アクアライン経由、君津ICから房総スカイライン(無料)・県道24号・国道128号を勝浦方面へ約35km
  • 電車:安房鴨川駅から徒歩約15分、または送迎あり(9:00〜18:00・要事前予約)。隣の鴨川グランドホテルは駅行き定期便が9:00/10:10/11:15(予約不要)
  • 高速バス:東京から「アクシー号」片道2,600円・約120分/千葉駅から「カピーナ号」片道2,000円・約100分。いずれも「鴨川グランドホテル前」下車、タワーまで徒歩2分(公式サイトによればこの停留所は2026年5月に開設)

高速バスが宿の前まで来るようになったのが効く。安房鴨川駅から歩く15分も、荷物が多い日や雨の日はそれなりに応える距離なので、バスで直付けできるなら断然そちらが楽だ。

予約前に決めておく3つ

  • 7〜15階か、32階か。同じ「タワー」でも別の宿だと思っていい
  • 湯船で選ぶ。ジャグジー&サウナは「パイン・クレスト」、海を見る檜風呂は「暁雲」
  • 食事を付けるかどうか。キッチンがある前提で、温泉は隣のホテルで無料——という組み方ができる

広い部屋を取って眺めを楽しむ宿は多いが、ここは部屋の中で移動することが体験になっている。リビングから寝室へ、寝室から浴室へ、そのたびに海の見え方が変わる。それを目当てに行くなら、部屋は面積ではなく窓の数と湯船の種類で選ぶべきだ。

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